【8月30日最終更新】日本、イランに3−0。銅メダルで大会を終える
女子バレー日本代表は、3位決定戦でイランに3−0(25−21、25−16、26−24)で勝利。2026女子アジア選手権を3位・銅メダルで終えました。
日本は予選ラウンドから準々決勝まで4試合連続のストレート勝利。準決勝ではタイに1−3で今大会初黒星を喫しましたが、最後はイランをストレートで破りました。
最終成績は5勝1敗。獲得16セット、失ったセットは3セットでした。
アジア王座と今大会でのLA28出場権には届かなかった一方、日本は3位に入り、2027 FIVB Volleyball World Cupの出場権を獲得しました。
5勝1敗という結果と、唯一の敗戦となったタイ戦で見えた課題。その両面から、女子日本代表の2026アジア選手権を振り返ります。
2026年8月21日から30日まで、中国・天津で開催されたAVC女子アジア選手権2026(AVC Women’s Continental Championship 2026)。
日本は予選ラウンドを3戦全勝で首位通過すると、準々決勝でも台湾に3−0で勝利。4試合連続ストレート勝利で準決勝へ進みました。
準決勝では前回王者タイに1−3で敗れたものの、3位決定戦ではイランに3−0で勝利。
5勝1敗・3位、銅メダルで大会を終えました。
この記事では、日本代表の全6試合の結果、出場メンバー、注目選手、大会を通して見えた収穫と課題、最終順位までまとめます。
日本代表の最終成績|5勝1敗、銅メダルで大会を終える
日本は香港、韓国、ベトナムとの予選ラウンドを3戦全勝で首位通過。
準々決勝でも台湾を3−0で破り、4試合連続ストレート勝利でベスト4へ進みました。
準決勝では前回王者タイに1−3で敗れ、今大会初黒星。アジア王座と今大会でのLA28出場権獲得には届きませんでした。
それでも、3位決定戦ではイランに3−0(25−21、25−16、26−24)で勝利。
最終成績は5勝1敗。獲得16セット、失ったセットはタイ戦の3セットだけでした。
日本は3位・銅メダルとなり、2027 FIVB Volleyball World Cupの出場権を獲得しました。
| 日程 | 対戦 | 結果 | 関連記事 |
|---|---|---|---|
| 8月21日 | 日本 vs 香港 | ○3−0 | 香港戦分析 |
| 8月23日 | 日本 vs 韓国 | ○3−0 | 韓国戦分析 |
| 8月25日 | 日本 vs ベトナム | ○3−0 | ベトナム戦分析 |
| 8月27日 | 日本 vs 台湾 | ○3−0 | 台湾戦分析 |
| 8月29日 | 日本 vs タイ | ●1−3 | タイ戦分析 |
| 8月30日 | 日本 vs イラン | ○3−0 | イラン戦分析 |
各試合の詳しい内容は、VB Insightの試合分析記事でも振り返っています。
準決勝|攻撃得点61−57。それでもタイに届かなかった

大会で唯一の敗戦となったのが、準決勝のタイ戦でした。
日本はタイに1−3(21−25、20−25、25−20、20−25)で敗れ、決勝進出を逃しました。
石川真佑はチーム最多の23得点。内訳はアタック19、ブロック3、サービスエース1でした。
さらにレセプションでは49本を受けてエラー0。攻撃だけでなく、守備でも大きな役割を担いました。
チームのアタック得点では、日本が61−57とタイを上回っています。
それでも勝利には届きませんでした。
タイはブロックタッチからボールをつなぎ、そこからもう一度攻撃を組み立てる場面が多く見られました。
一方の日本は、レセプションが乱れた場面やラリーが続いた場面で、トスとスパイカーのタイミングが合わないケースも見られました。
第3セットでは途中出場の鴫原ひなたがディグやつなぎで流れを変え、日本が25−20でセットを奪取。
しかし第4セットを取り切れず、大会初黒星となりました。
5勝1敗という最終成績の中で、このタイ戦は日本がアジアの頂点へ近づくために何を高める必要があるのかを考える材料になった一戦でした。
→ 日本はなぜタイに敗れた? 準決勝をデータと試合内容から分析
3位決定戦|イランに3−0。最後はストレート勝利
準決勝の敗戦から約1日。
日本は3位決定戦でイランと対戦し、3−0(25−21、25−16、26−24)で勝利しました。
第1セットを25−21で先取すると、第2セットは25−16。日本が2セットを連取し、銅メダルまであと1セットとします。
第3セットはイランも粘り、24−24のデュースへ。
それでも日本は最後の2点を取り切り、26−24。ストレート勝利で大会を締めくくりました。
準決勝でタイに敗れ、目標としていたアジア王座と今大会でのLA28出場権を逃した直後の一戦。
その中でも日本は最後にもう一度勝利し、5勝1敗・銅メダルという結果を残しました。
日本代表14名と注目選手
今大会を戦った日本代表14名です。
予選ラウンドから3位決定戦まで全6試合を戦った日本。
試合ごとに異なる選手が得点源となり、途中出場から流れを変える選手も現れました。
ここでは、大会を通して特に印象的だった選手をピックアップします。
日本代表メンバー
| ポジション | 選手 |
|---|---|
| アウトサイドヒッター | 和田由紀子、石川真佑、佐藤淑乃、鴫原ひなた、北窓絢音、秋本美空 |
| ミドルブロッカー | 島村春世、山田二千華、山口真季、宮部藍梨 |
| セッター | 関菜々巳、栄絵里香 |
| リベロ | 小島満菜美、福留慧美 |
注目選手|大会を通して存在感を見せた5人
全6試合を戦った日本。試合ごとに異なる選手が得点源となり、途中出場から流れを変える選手も現れました。
ここでは、大会を通して特に注目したい5選手を紹介します。
石川真佑|攻守の中心として戦ったキャプテン
今大会、日本の中心として戦い続けたのがキャプテンの石川真佑です。
準決勝のタイ戦ではチーム最多の23得点。アタック19得点、ブロック3得点、サービスエース1得点を記録しました。
さらにレセプションでは49本を受けてエラー0。
決勝進出には届かなかったものの、攻撃だけでなくレセプションでも大きな負担を担いながら、日本を支えました。
3位決定戦後には、銅メダルを獲得してもなお、自分たちが目指していたところには届かなかったという悔しさを口にしました。
結果だけでは満足しない姿勢まで含めて、今大会の日本を象徴する存在の一人でした。
和田由紀子|韓国・台湾戦でチーム最多得点
今大会の日本を得点面で支えている一人が和田由紀子です。
韓国戦で19得点、準々決勝の台湾戦でも19得点。オポジットとして高い打点から得点を重ね、日本のサイドアウトを支えてきました。
石川や佐藤だけに攻撃を集中させずに戦えることは、日本にとって大きな武器です。
佐藤淑乃|予選ラウンドを支えた得点源
佐藤淑乃は香港戦で17得点、韓国戦では18得点を記録。大会序盤の日本を得点面で牽引しました。
高い打点からの攻撃だけでなく、バックアタックを含めた攻撃参加も日本の選択肢を広げています。
試合ごとに起用や役割が変化するなかでも、日本のサイド攻撃を支える重要な存在です。
鴫原ひなた|数字だけでは見えない「流れを変える」役割
今大会でVB Insightが特に注目してきたのが鴫原ひなたです。
韓国戦では第1セット途中から入り、33−31の接戦で存在感を発揮。台湾戦でもレセプションやディグで安定感を見せました。
そして準決勝のタイ戦では、第3セット途中から投入されると守備とつなぎで流れを変え、日本のセット奪取に貢献。
得点数だけでは評価しにくい、守備・つなぎ・試合の流れを変えるリリーフとして存在感を高めています。
秋本美空|初先発16得点。大会で経験を積む20歳
20歳の秋本美空も、この大会で存在感を示しました。
ベトナム戦では今大会初先発を果たし、チーム最多16得点。準々決勝の台湾戦でも途中出場から攻撃とブロックで得点しました。
石川、佐藤、和田らがいるサイド陣のなかで、若い秋本が国際大会の実戦経験を積めていることも今大会の収穫の一つです。
6試合で見えた日本の収穫と課題
日本の最終成績は5勝1敗、3位。
獲得したセットは16。失ったセットはわずか3セットでした。
そして、その3セットすべてを失った相手が、今大会を制したタイでした。
数字だけを見れば、日本は大会を通して安定した結果を残しています。
一方で、唯一の敗戦となった準決勝には、アジアの頂点へ近づくために向き合うべき課題も表れました。
収穫①|複数の選手が得点源になった
今大会の日本は、一人のエースだけに得点を依存していたわけではありません。
石川真佑に加えて、和田由紀子、佐藤淑乃が試合ごとに得点を重ね、ベトナム戦では初先発の秋本美空がチーム最多の16得点を記録しました。
相手や試合展開によって複数の選手が得点源になれたことは、今大会で見えた一つの収穫です。
収穫②|交代から試合を動かせる選手層
スターティングメンバーだけでなく、途中出場した選手の働きも印象に残りました。
韓国戦では鴫原ひなたが第1セット終盤から入り、33−31でのセット奪取に貢献。
台湾戦でも鴫原の守備、山口真季のブロック、秋本や北窓絢音の攻撃など、交代選手がそれぞれの特徴を発揮しました。
準決勝のタイ戦でも、第3セット途中から入った鴫原がディグやつなぎで流れを変え、日本はこの試合で唯一となるセットを奪っています。
試合途中から異なる特徴を持つ選手を投入し、コート上の状況を変えられること。
これは今大会で見えた日本の強みの一つでした。
課題|強豪相手で求められた「攻撃を作り直す精度」
一方、準決勝のタイ戦では別の側面も見えました。
日本はアタック得点でタイを61−57と上回りながら、試合には1−3で敗れています。
タイはブロックタッチやディグからボールをつなぎ、ラリーの中でもう一度攻撃を組み立てる場面を作りました。
日本も粘り強くボールをつないだ一方、レセプションが乱れた場面やラリーが続いた場面では、トスとスパイカーのタイミングが合わないケースが見られました。
単純な得点力だけではなく、崩れた状況からどれだけ質の高い攻撃へ戻せるか。
5勝1敗という結果の一方で、唯一の敗戦となったタイ戦は、アジア王者との差を考える上で重要な試合になりました。
そして日本は、その敗戦の翌日にイランを3−0で破り、銅メダルを獲得。
大会最後の試合を勝利で終えました。

女子アジア選手権2026とは?
AVC女子アジア選手権2026(AVC Women’s Continental Championship 2026)は、アジアの女子代表チームが争う大陸選手権です。
2026年大会は8月21日から30日まで中国・天津で開催され、12チームが出場しました。
今大会では優勝チームに2028年ロサンゼルスオリンピック(LA28)の出場権が与えられ、上位3チームには2027 FIVB Volleyball World Cupの出場権が与えられました。
決勝ではタイが中国を3−2で破って優勝。
タイがLA28への出場権を獲得し、タイ、中国、日本の上位3チームが2027 FIVB Volleyball World Cupへの出場権を獲得しました。
日本は2019年以来となるアジア王座とLA28出場権獲得を目指しましたが、準決勝でタイに敗戦。
3位決定戦ではイランに3−0で勝利し、3位・銅メダルで大会を終えました。
大会概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | 2026女子アジア選手権大会 |
| 英語表記 | AVC Women’s Volleyball Continental Championship 2026 |
| 開催期間 | 2026年8月21日~30日 |
| 開催地 | 中国・天津 |
| 会場 | 天津オリンピックセンター体育館 |
| 出場チーム | 12チーム |
| 最大のポイント | 優勝チームがLA28出場権を獲得 |
| 前回優勝 | タイ(2023年) |
| LA28出場権 | タイ |
| 最終結果 ※2027 FIVB Volleyball World Cup出場権 | 優勝 |タイ 準優勝|中国 3位 |日本 |

日本が今大会で目指していたのは、2019年以来となるアジア王座。
そして、2028年ロサンゼルスオリンピックへの切符でした。
予選ラウンドの結果
12チームは、4チームずつ3つのプールに分かれて予選ラウンドを戦いました。
日本は韓国、ベトナム、香港と同じプールC。
香港に3−0、韓国に3−0、ベトナムにも3−0で勝利し、3勝0敗・9セット無敗で首位通過しました。
特に予選最終戦のベトナム戦では、それまでとは異なるメンバーも積極的に起用。
今大会初先発の秋本美空がチーム最多16得点を挙げるなど、決勝トーナメントへ向けて選択肢を増やす試合にもなりました。
決勝トーナメント
日本は準々決勝で台湾を3−0で破り、準決勝へ進出。
準決勝ではタイに1−3で敗れましたが、3位決定戦ではイランを3−0で破り、銅メダルを獲得しました。
一方、決勝ではタイが中国とのフルセットの接戦を3−2で制し、アジア王者となりました。
以下が2026女子アジア選手権・決勝トーナメントの最終結果です。

最終順位
| 順位 | チーム |
| 🥇 1位 | タイ |
| 🥈 2位 | 中国 |
| 🥉 3位 | 日本 |
| 4位 | イラン |
タイが優勝し、LA28への出場権を獲得。
タイ、中国、日本の上位3チームが2027 FIVB Volleyball World Cupへの出場権を獲得しました。
まとめ|日本は銅メダル。5勝1敗でアジア選手権を終える
女子日本代表の2026アジア選手権は、5勝1敗・3位で幕を閉じました。
香港、韓国、ベトナム、台湾に4試合連続ストレート勝利。
準決勝ではタイに1−3で敗れましたが、3位決定戦ではイランを3−0で破り、銅メダルを獲得しました。
最終セットカウントは16勝3敗。
複数の選手が得点源となったこと、途中出場から流れを変えられる選手がいたこと、ミドル攻撃やブロックを含めた選択肢。
一方で、優勝したタイとの準決勝では、ラリーから攻撃を作り直す力や、トスとコンビの精度という課題も見えました。
アジア王座と今大会でのLA28出場権には届かなかったものの、日本は3位に入り、2027 FIVB Volleyball World Cupへの出場権を獲得しました。
5勝1敗という結果と、唯一の敗戦で見えた差。
その両方が、LA28へ向かう女子日本代表の現在地を示した大会だったと言えそうです。
VB Insightでは今後も、公式スタッツだけでなく実際の試合内容にも目を向けながら、日本代表の戦いを追っていきます。


